クレイモアがあの最終回になった理由を考える 【クレアとテレサの絆】

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クレイモアがあの最終回になった理由を考える

作品名:クレイモア
出版社:集英社   著者:八木教広

ネタバレしないように結末についてはぼやかして文章にしました。

クレイモアが面白い漫画である理由にインフレを上手くコントロールしている点にあります。

クレイモアを紹介する記事はこちらから。

管理人が思うクレイモアの強さのランキング

それぞれのキャラクターの強さを考えると、あの結末以上の結末は描けないと思います。
主人公であるクレアではなく、テレサによる結末を否定する声もありました。

主人公が必ずしも最強である必要性はないと考えています。

覚醒者とは?

クレイモアが限界を越えた場合に覚醒者になります。
覚醒者は基本的に元の戦士より強くなっているのです。

深淵と呼ばれる覚醒者

深淵と呼ばれているのは3体だけ。
イースレイ、リフル、ルシエラ。

終盤で追加されているアリシア、カサンドラ、ロクサーヌ、ヒステリアも新しい深淵として扱われています。

深淵の共通点

かつてのナンバー1である事が共通点であり、戦士時代から強いのです。

北の戦乱後のクレアの強さ

CLAYMORE 1

仲間からクレアはミリアと同格に扱われています。
ミリアは北の戦乱前でナンバー6。

北の戦乱後は、上位の覚醒者討伐に苦戦していません。
それぞれナンバー1になれる実力を持っています。
クレアとミリアは仮に覚醒したら、深淵クラスになるはず。

それだけの実力を持っているクレアですが、リフルから逃げ切る実力にとどまっており倒せないのです。
これにより、クレアがプリシラを倒すのが現実的でなくなってしまいました。

プリシラの強さ

CLAYMORE 19

テレサもイレーネも戦士時代のプリシラの潜在能力を化け物として扱っています。
深淵であるイースレイが少しだけ戦えた印象で、アリシアはまともに戦えていません。

異常な程の再生能力を持っており、作中でも創生に近い事を他のキャラクターが感想として抱いています。

戦士時代も含めてプリシラとまともに戦えているのは同じ化け物であるテレサだけ。

テレサの強さ

CLAYMORE 5

かつてのナンバー1。

妖気を感知する能力がずば抜けており、四肢を流れる妖気が見える程。
それにより、予知に近いレベルでの動きの戦闘を可能にしています。
ナンバー2からナンバー5を同時に相手にしても余裕をもっているのです。

ほとんどの戦闘で妖力解放すらしていません。
目の色が変わる程度の妖力解放をしたのは、ローズマリー戦と暴走しかけているプリシラ戦だけ。
ローズマリーがテレサの妖気に驚いているので、妖気の量もずば抜けているようです。

クレアがプリシラを倒す最終回に出来なかったのか?

途中で別の大陸編をにおわせています。
そっちの大陸編まで描けば、クレアがプリシラを倒す最終回に出来たかもしれません。

北の戦乱後のクレアの強さから考えると、かなり引き延ばす事が必須。
リフルと対峙して倒せないが逃げ切る事は出来る発言があります。

ここで大陸編に突入していたら駄作になっていました。
現実的に考えていくと、あの最終回以外はありえないのです。
あれだけプリシラに固執しているクレアが他の事を優先するとも思えません。

引き延ばすと駄作になる理由

テレサとプリシラを底の見えない強さに設定する事で、上手くインフレをコントロールしていた為です。
別の大陸編を描くと、このバランスが崩れる可能性があるのです。

またクレアの物語ではなく、クレイモア全体の物語に変わってしまい目的が不明瞭になるのです。
クレイモアはあくまでクレアとテレサの物語。クレアの目的はプリシラ討伐じゃないといけません。

別の大陸編を描いた場合

別の大陸を描いた場合、クレアを強くする事は出来ます。
しかし、深淵の価値は大きく落ちる事になってしまうでしょう。

多くの漫画で起こる急速なインフレで中盤の敵が雑魚化してしまうのです。
深淵のものに魅力があり、良い漫画は敵にも魅力があります。
敵にも魅力を残しつつ、あの最終回は最高の結末であると言えるでしょう。

続編として別の大陸編を描くなら、主人公はディートリヒが適任?

ここからは管理人の完全な妄想です。
責任感と使命感あるミリアか組織を潰す理由を持っているディートリヒが適任だと思っています。
ミリアだとリーダーとしての信頼がある為、多くの戦士が動いてしまうのが難点。

多すぎるキャラクターは物語を展開しづらくなります。

ディートリヒは、いろいろな理由で都合の良いキャラクター。
組織を潰したい理由を持ちあわせ、義理堅くまじめな性格は長所であり欠点。

八木先生は、欠点は個性なのでキャラに大切なものと話しています。
(ジャンプSQのインタビュー内容です。)

良い意味で深入りしてくれるので不確定要素を持ち合わせているのです。

続編は蛇足になってしまうかもしれません。
それでも凄く面白い漫画であり、物語の続きを見たくなってしまう作品です。

失敗扱いになっている男の戦士。
イースレイとリガルドに関しては成功例ともとれます。
理知的で責任感が強いタイプの男性ならば、組織がコントロールできる可能性があるのです。

完結して時間がたった今だからこそ続編描いて欲しいと思ってしまいます。

それくらいにクレイモアは完成度の高い漫画です。
おすすめなので、是非読んでみてください。

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